20年前のアクリルガッシュ

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自宅にこもっています。こもれている事に感謝をしながら。

自宅籠りは全然苦ではない。むしろ人生初、家に引きこもっていることがいい事とされているので、もうずっと世間がそういう価値観だと嬉しいのにと思っている。

(もちろん新型コロナはコントロールされて欲しいし、これのせいで命の危険と隣り合わせで仕事をしなくちゃいけない人がいることも、あんまりだと思っている。)

 

そして、家から出られないこの感じは、まさに20年近く前、就職氷河期に見舞われ、就職先ゼロで、なすすべなく実家にこもっていたあの時と同じ。

 

でも違うのは、今回はみんなが引きこもっていること。大学院を出た頃の、世間は動いているのに、自分だけ行き場所がなく引きこもっているあの感じとは違う。あの頃は今思うと、もっとつらいと言っていい状況だったんじゃと思う。

 

アートに支援を。今アーティストを名乗る人は、超がつくほどの特権階級。食えないのなら仕事を変えて、まったく違う土の上でも自分を偽って生きて行くしか。私はそうしたし、多くの特権階級のフロアに乗れなかった人はそうしたというのは、自分をも焼き尽くす間違った批判なんだろう。よく言う、自分は苦労したから、お前も同じ苦労をしろ、っていう、根本が何も解決されないやつだ。

 

多分、自分のような人間も、ある意味ちょっとは救ってほしかったと言うのが、正しいんだろう。

 

子供の家籠り用に、ちょっと前に100円ショップで買った粘土と、絵の具。100円の材料を使って、人形を何となく作った。愛嬌のある人間を作るのは苦手で、四苦八苦していたら、おじさんになった。

 

おじさんを可愛くしようとすると、昨今のおじさんの生きづらさが何となく分かるような気がした。なら、やっぱりおじさんにしてみようと思った。その悲哀を、虚構ではあるけど、こんな形でちょっとは引き受けてみたら、知れることもあるのかな、と。

 

ほとんど自分のルーチン作りのために動画を作っている。仕事が始まれば、また時間を体力を奪われるかも知れない。正直もう、好きなことだけをして生きていたい。

 

100円の絵の具は塗り重ねができなかった。透明水彩なのか、上から違う色を重ね、下の色を隠せない。セロファンを重ねたように、下の色がはっきり透けてしまう。

 

アクリルガッシュが欲しいなあと思って、物置の箱を開ける。わあ、アクリルガッシュカチカチだ。こんな、全部カチカチなことある?

 

で、気づいた。そうか、この絵の具、20年前のだ。20年、私は絵の具に触っていなかったんだ。

 

一生パンデミックでいいよ。いや、人に迷惑がかかるから、そうは思っちゃいけないが、20年ぶりに、絵の具に触れた。絵の具に話しかける。私は、ここにいるよ。