本当に英文法を教えない中学校

私が教員免許をとったのは10年くらい前。当時「暗示的教授法」という教え方で、文法を明示的には教えない、言語活動をうんとさせてから、最後に文法を暗示的に理解させる、という教授法を教わりました。

 

自分はばっちり逆の、旧来の「明示的教授法」で育った人間。まず文法。そして文法の使い方をドリルで徹底的にする。そして教科書の本文の単語やイディオムを覚え、和訳する。みたいな。

 

このせいで日本人は英語が話せないという事になり、学校の教授法の主流が変わったのでしょう。昨今の中学校では、本当に、びっくりするほど、自分の世代からするとギョッとするレベルで、英文法を教えないようです。

 

2年前の記事ですが、ものすごくシンパシーがありました。

riki-english.hatenablog.com

 

オーラルの活動はとても大事です。間違いを恐れないで話すことも大事。リスニングも大事。

 

だけれど、文法は大事です。それを知らずに、運用できるんだろうか???ふわっとした「英語に親しむ」を主眼にしたレベルならまだいいかも知れない(例えば三人称単数や、突っ込んだ文法が出てこないような、例えば特別支援学校の知的代替クラスの英語や、小学校英語の特に初期、そうした言語材料に絞った内容で行っているなら、まだいいかもしれない)。

 

もし何となく伝わる、ではなく、TPOに合わせ、きちんと英語を使える人材を育てようというのなら、文法は絶対要ると思う。英語でビジネスメールを書く際、文法が間違いだらけだったら?英文も、高校入試は長文が出ますが、文法が穴だらけで、どこまで文を正確に理解しているんだろうとも思います。

 

塾に行けている子はいい。でも、塾に行かない子でも、学ぶことができるのが公立校のはず。正直、今の公立校で、塾に行っていない子がどの程度付いていけるのか…。

 

不安なのですが、助動詞というのを塾に行っていないどのくらいの子が理解しているのか。助動詞(法助動詞)の後、主語が何であれ、動詞が原型になると、どれくらいの子が身についているのか。

 

She plays tennis.

She will play tennis.

She can play tennis.

She must play tennis.

She may play tennis.

She would play tennis.

(赤字はご存じの通り助動詞(大学ではこの一群は特に『法助動詞』と呼ばれます)。これらの後の動詞playはご存じのとおり、sがなく、原型です)

 

また、一つの文法事項に対し、平叙文、疑問文、否定文のバリエーション(場合によって主語によって変化するバリエーション)を教えているかも謎。

I've (I have) been abroad.

You've (you have) been abroad.

He's (he has) been abroad.

Have you been abroad?

Has she been abroad?

I haven't been abroad.

You haven't been abroad.

She hasn't been abroad.

 

このhave、動詞のhaveと違うものだって(この完了形のhaveも実は大学では助動詞に含まれます)、塾に行っていない中学生は、どこまで区別しているのかなあ。どれだけ運用ができているのかなあ。

 

要らないのかなあ。だんだん分からなくなってきた。