勉強が定着しないのは、そこまでの抽象概念が育っていないからかも…知れない

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(春に幸福感を感じた矢先の、花粉症)

 

英語で、軽度の知的障害のある子で、名詞はよくよく覚える子が多い…気がします。カタログ的に、ひたすらに、横へ広がる知識。ある程度言語活動に語彙が必要なので、逆らわず、時に横に横に広げていくのですが、途中で迷うことがあります。

 

このまま横に、ただ横にカタログを広げて行って良いものか。少しセンテンスを作るなり、もう少し抽象的な単語を使う練習をした方がいいのではないか。

 

いつかカタログがある程度満杯になったら、自然と上へ積みあがるのかも知れません…ですが、どうなんだろうなあ。教えられる時間が有限なので、少し積み上げる方向を変えてみる。横から縦へ。これが結構難しい。

 

流行り言葉を使う子がいるとします。ワラ、とか、マンジとか、マジキチとか。普段、障害のある部分をカモフラージュし、迂回するための生活の知恵が自然と働いて、さも故意的に流行り言葉を使っているように見える子がいます。

 

しかし掘り下げてみると、きちんと言葉を知っている上で、あえて取捨選択して使っているのではなくて、これらの偏った流行り言葉が、唯一の彼らの言葉ではなかろうか…!?と感じる場面が。

 

母語がこうだと、第二外国語は恐らく積みあがりません。母語というのは、つまり、抽象的な概念がきちんと育っていないので、それを表象する語彙が、日常生活で、すとんと入っていないという事では。しかし人間不思議なもので、上に積みあがらなくても、知識欲はあり、それがカタログ的な知識になる原因なのかなあ…と。

 

冷静になってみせば、自分もまた、数学の抽象概念は育ちませんでした。二次関数くらいかな、限界は^^; 哲学も、分かるような、分からないような、考えたくないような分野なので、恐らく抽象概念はそれらが得意な人より、育っていないのだろうと思います。

 

だけれども知識欲はあり、恐らく見る人から見たら、やっぱりカタログ的なんだろうなあと思います。

 

美とは決して本質をつかんだり、その純粋な結晶を明示できないもので、絵も、彫刻も、風景も、美しいと思われるものは、そのエッセンスを含む周辺のものでしかない、という考えがギリシャのどっかの古い人が言っていた…らしい遠い記憶があるのですが(ほらこの有様)、知もまた然りで、上に行かないにしろ、周辺の色々なものをつないで、どこかそのエッセンスを感じているのかもしれません。そう考えると、カタログ的知識も非難されるものではないかも知れない。

 

…何の話だっけ。まあ、それにしても、これ以上英語学習をする場合、まず概念を育て、母語を育て、そこから第二外国語だよな~~~と思うことが、ある段階から出てきます。(概念が育てば、母語第二外国語同時導入という考え方もあるかも知れませんが、こと知的障害のある子の場合、生活圏の言語習得を優先すべきと思います)

 

今日、時間があったので、ワークショップっぽいことをやってみました。

 

自分の好きなものを、ノンジャンルで10個書く。1つ選ぶ。なぜそれが好きなのか、なぜそれが、同種の他のものと比べて良いのか、答える。

 

我が家でも、子供とおやつ食べながらやってみたのですが、わりと話が弾み(子供が口から生まれたように、お喋り魔というのもあります)。特に「なぜその選んだ好きなものが、同種の他のものと比べて良いのか」を聞くと、子供の以外な着眼点が出てきて、面白いです。

 

職場の子を引き合いに出すのは悪いので、我が子を出すと、彼女は先日買った

「キャット&チョコレート」

というカードゲームを、10個の好きなものの中に書き、選びました。そこで、

「かるたとか、トランプとかもあるけれど、どうしてそれが好きなの?」

と聞いたところ、

「もり上がるし、楽しいし、べんりだから。」

とのこと。便利…?

 

掘り下げたところ、どうやら我が子はゲーム上、屁理屈で窮地を脱するルールのそれが、実生活でも役立つ知識だと感じていたもよう。例えば、ソファーやイスがポスターガイスト的に襲ってきた際、手持ちのマッチとダイナマイトで撃退、みたいなことを言うゲームなのですが、実生活でも役立つ、非常時豆知識だと思っていたもよう。ほほおう…。

 

失礼ながら笑ってしまったのですが、ともかく、何で?どういうところが?他のものと比べてどうしてそれが?みたいなことを掘り下げると、意外と言葉が出てくる子がいて、面白いです。

 

言葉が出て来ないなあ~という子もいますが、恐らくそれぞれ性格が違うので、聞き出し方を変えたら、出て来るかも。

 

それを入手(ゲット)できたら、どうしたい?とか…。見せびらかしたい?とか、隠しておきたい?とか。何でもいいんでしょうけれども。もしイメージしやすい特定の友人(~ちゃん、君)が「貸して」って言ったら、どうするとか。どうして貸さないの?とか、貸すの?とか。

 

~が欲しい、~がマジキチかっこいい。今度新商品が出たんだよ。マジ恰好いい。マジマンジ。会話もそういえば横並びになりがち。人間好きなものについては、話したくなるものなのか、職場に入ると降り注ぐように好きなものの話題が出てくるのですが、時々「~もあるじゃん。それのどこが特別いいの?」など、聞いてみると、意外と言葉が出てくる…かなあ?と、楽しみにしています。

 

ちなみに我が子の選んだ次の好きなものは、「スクィーズ」。スライムよりもかわいい、きれいなんだそうです。でも、音が出ないんだよね、とのこと。だから、よく音フェチ動画見ているのか…。

 

あれが好き、あれが欲しい、新しいアレが出たんだよ。すぐに買ってあげるのもいいけれど、どこが好き、どうして好き、他とくらべてどこが好き、どこが新しい…そういうのをお喋りするのって、好きを最大限楽しめる事にもならないかなあ、と思ったりしています。物を語るって、面白いですぅ。←恰好つけすぎたので、クネクネしつつ。