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やわらかい ぱん

いつか絵本にまとめたいブログ

三兄弟の起業話

ちょっと釣りタイトルですね…。何も立派に起業をするような話ではなく、

「就職したくないでござる」

みたいな話です。

 

昨日法事でした。旦那の父方の本家の法事でした。旦那は生後間もなく義母の容体が急変し、入院・手術になったおかげで、こちらの家に赤ん坊のころ預けられており、いわば第二の実家。おばさんにオシメを替えられ、お姉さんたちに可愛がられ、台所のテーブルの下でお漏らししたのを、今も聞かされます。

 

旦那の父方は職人一族です。もともとは福島あたりの出身らしいですが、その後満州、戦後引き上げ(その間に兄弟が数名亡くなる)、日本に戻ってきたものの、恐らく身寄りもなく、無一文。さて、どうやって生きて行こう…。

 

亡くなった本家のおじいさん(旦那の父方の長男)が印刷の仕事に若くして入り、その後自ら印刷の会社を立ち上げ、その小さな会社の社長さんに。兄弟もやがて独立して、やはり印刷の会社を立ち上げ、その小さな会社の社長さんになったり、企業に属しながらほぼ独立独歩みたいな仕事をしたり。

 

旦那の一族を見回すと、企業にがっつり属して働いている人は少なく、自営業の空気が強いです。

 

そして助け合い精神がすごく、一番羽振りの良い親戚が、他の親戚にふるまうことを自然としているようです。

「何でも好きなもの食べて、おいさんのおごりだから。」

そう言って、皆に食事のあとデザートのメニューをもって回り、パフェやアイスをむさぼるように食べるのを、目を細めてみる義父。きっと小さい頃は一家も貧しくて、がんばって財をなして、今、あの頃滅多に食べられなかったアイスクリームなんかをみんなに食べさせられる。一番これが嬉しいお金の使い方なんだろうなあと。

 

さて、その一族にも子供ができ、孫ができ。法事のおじいさんの世代は男子がすごく多く、その次の子供世代は女性が多く。現在孫の世代は、再び男子が多いです。その、もっさりした犬が相変わらず仲良く相撲とかとっている(素朴)ような様子は、おじさんたちの頃も、こんな感じにむさ苦しく、仲が良かったのかねえと思わずにはおれない。今時の若者にしては、みんな心根が素朴で、おっとりのんびりしています。

 

孫の一番上の孫が今度就職だそうです。この前大学に入ったと聞いたばかりだったので、月日の経つのは早いです。その、背丈180近くありそうな、頑張ればイケメンの青年は、会うたびコミケの話とかしているんですが、就職したくないでござる症候群。

 

「何で就職活動しなきゃいけないんだろー。就活したくないよー。」

と法事の後の食事会で言う。まあねえ…でも、そこでぐずってニートすると、後が辛いぞ(経験談)とか思ってみていると、

 

「別に就職しなくていいよ。社長になれば。」

「別に就職しなくていいよ。自分で仕事取って来られれば。」

「俺の生きている間に誰か何か発明して、社長になってくれないかなあ。」

「モノづくり大学ってあるってね。モノ作って誰か社長にならないかなあ。」

「バイト掛け持ちしたらいいじゃん。3つくらい」←中学生からの意見

 

「世の中そんなもんだ、いいから黙って就活しろ」と言う人は1人もおらず、すごい自営業推し。さすが職人自営業の一族。みんな亡くなったおじいさんの兄弟、子供。平静を装っていても、お祈りの時間は長く、何を祈っているのかなあと見ていましたが。何となく、その生き方を踏襲するような生き方をまた見たいのかも知れません。

 

そうまで周囲が起業、自営業推しだと、本当に誰かやらないかなと思えて見てしまいました。

 

帰宅後、娘は紙をハサミで切って、セロテープで色々と留めて、好きなキャラクターの必殺技の道具を作っていました。昔から、変にイノベーションする子です。段ボールを渡しておくと、自動販売機を作るといってあれこれやり、毎日裏紙を何枚も取って行っては、自分で何かしら作っています。

 

ここにも職人自営業の血が流れていそうだな…と感じた夕べでした。

 

さてその大学生の親戚は、起業押しの親戚に押され、どうなったかといいますと。

「俺、やりたい事があるんだよね。スマホのアプリ作ろうかな。俺がアニメ作って。絵下手だし、イラストレーターとかないけど。手描きでスキャンして。」

「youtuberやろうかな。顔出しして。」

それを受けて、親戚のおばあさん達の言ったこと。

「あの子はやりたい事があるのよ。」

「大したもんだ。」

 

どこまでも起業推し(笑)。いやあでも、思いがけない起業の才能があ…あるかなあ…。(あるといいけどね)