やわらかい ぱん

いつか絵本にまとめたいブログ

昔のファイル、その頃の自分と生徒

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新年度のお仕事の準備をしています。私は、稼いで、家族でディズニーリゾートに行くんだァァ。

 

この仕事を始めた時、美大上がりの私は、教材を自作することに生きがいを求めておりました。プリントの挿絵とか。あるいはハンバーガー屋さんごっこのハンバーガーを数種類ぬいぐるみで作ったり。

 

今は子供の実態が多岐にわたり、何の縁か、考えてみれば自分がそっちをすすんで選んでいたりもしますが、情緒や知的、学習障害発達障害のあるお子さん、不登校ぎみのお子さんと仕事をすることが多く、各グループ、各子供に対して手探りの手作りになっています。好きで選んだとはいえ、これだとたくさんの数は仕事できないので、充実貧乏でございます。

 

ともかく教材準備の時間が多分今までの比ではない状態です。教材準備時間は無給なので、時給換算すると脱腸しそうですが、しないことにしています。もはや趣味です。恋です。(四六時中という点で)

 

産休育休をまたいではいますが、足掛け7、8年目のこの仕事。きっと今後教材を作りためておけば、いずれ使いまわしが利いて、楽になるはずと思っていました。が、案外使いまわせない(苦笑)。

 

きっと学習指導要領に準じた勉強をしているお子さんを見ていれば、教材を流用は全然可能なのですが、気付けばそうしたお子さんとはあまり縁がありません。初年度と2年目だけだったかもなあ。

 

何か使えるものはないか、と昔のデータやファイルを紐解いていて、写真の紙を見つけました。

 

写真は初年度に、家庭学習の方法を事細かに書いてくださいと依頼されて、作ったもののようです。自分でもぶっこんでいるなと驚いてしまい、初心忘れるべからずと自分に言うために、掲載しました。

 

書いてある内容には「い、異存はございません」状態ですが、これについていけるお子さんだったんだな…。やっぱすごかったんだな…。

 

これを渡した生徒は、とある障害でやむなく仕事先に来ていた子だったので、「悔しい思いをさせてはいけない。君がここに来たのは、都落ちじゃないよ。何なら少人数で教えられるから、普通の学校で学ぶ以上の学力がつくと気づかせてあげる」と、気合いも入っていたのでした。

 

というのも、私の叔父はネフローゼで、非常に優秀だったのですが、根を詰めることができず、なかなか学校に通学することも叶わない人でした。意欲も高く、頭脳もずば抜けて良いのに、体だけが言うことをきかず、自分の人生がどうしてもままならないというのは…。初年度の当時、こうした子をここで教えることが、自分の天命かもなあと思い、猛烈にぶっこんでいたようです。

 

学習指導要領の内容を別に足並み揃えてやる必要はないのだから、進めるなら学年以上の内容にも手を出して、余った時間は大学の内容も持ち出して、興味があるなら大学に聴講に行けばいい。ショートカットでやっちまおうぜ、と。

 

当時のデータを開いてみると、教科書の単元ごとに小テストをしていたようです。今の仕事とはずいぶん違います。それでどんどんやれるお子さんだったんだなあ。

 

今その頃のおびただしい数の小テストのデータを見ると、

「すっげえ仕事していたんだな、私…」

と引きます。が、いやいや、教えたら入り、意欲も高く、カンもよく、家庭学習も行き届いていて、宿題もしっかりやってくる。こちらからすれば、教科書から「ここ重要」というのを何も考えずに抜き出してテストするだけなので、かえって今より楽だったのかもな、とも。

 

このお子さんが勉強に非常に熱心で、決していい加減になったり、気乗りしないとさぼったり、なまけないのには背景がありまして、限られた命である可能性が高い子でした。

 

進行性で、今までできていた事、自信を持っていたこと、改めて努力して獲得したことも、徐々に困難になることを知っており、知識と思考だけは最後まで奪われないからと、こちらもその子とシンクロして、いつも火のついた車輪に追い立てられている気持ちで、教えていたのを思い出します。

 

通常子供に教えているときは、「将来のために」と教える気がします。

 

しかし上記のお子さん、また同じ障害のあったお子さんに関しては、はじめて、「今」のために教えているという感覚でした。今のその子の心のために。

 

現在は一転して、色々な要因があるのでしょうが、「何のために学ぶのか」を手放してしまい、昼夜逆転し、ゲームに現実世界よりも居場所を見出しているお子さんや、発達の凸凹で(大人からするとすごくチャーミングなんですが)同年代の子とぶつかりやすいお子さんや。概してみんな英語が嫌いで^^; 昔写真のようなことをやっていたなんて、すっかり忘れていました。

 

今は段ボールや風船、ハッピーセットの玩具を集めたり、相対性理論の話にお付き合いしたり、youtuberやゲームやアニメの話にお付き合いしたり。

 

「いつか子供の足場が整い、子供がやる気になるまで待つ」というのが、現在の仕事です。結局ゲームや雑談で終わり、学習にならなかったという事も。

 

両極ですね…

 

つうか今日、寒すぎませんか。