やわらかい ぱん

いつか絵本にまとめたいブログ

自営業の師匠

昔フルタイムで働いていたころ、夕飯をよく立ち食い的な蕎麦屋で食べていました。別にすごく倹約していたわけじゃないんですが、早くて安くて結構美味しかったので、通っていました。

 

おじさんはその小さい汚い(汚い…)店を30年とか40年とかやっているそうで、おじさんの人柄に魅せられてか、集まるメンツも面白かったんです。近所の新しい飲食店の店主が、バイトへのイライラがたまったらやってきて、ぶわーーーーっと愚痴言って帰って行ったり。宗教の人もいたし、身体に障害のある人もいたし、なぜか狭い店に身を寄せ合って家族連れも。

 

そこで、店が長年の調理で油だらけのわりに、それなりにしっかり洗ってあるコップに自分で水を汲んで、何のベトベトか分からないデフォルトでベトベトのカウンターでソバを食べるわけです。

 

話は飛ぶんですが、先日おしゃれコーヒー屋に入ったら、渡されたマグカップに前の人の口紅が残っていまして。店のキャッチーさはフランチャイズのキャッチーさであって、中はスカスカなんだろうなと、何となくブルーになった出来事でした。別に誰をdisるつもりもないんですが。

 

さて、蕎麦屋のおじさんは、ときどきラジオに突っ込みを入れたり(思想は少し左寄り、結構インテリ)、新聞のネタを話しかけてきたり。また、自営業の心得を話してくれることもありました。

 

当時、フルタイムを辞する気はさらさらなかった私でしたが、この自営業の心得が面白くって、この話が始まったときは、相槌に困りつつ、「お、待ってました」の気分で聞いていました。

 

自営業は波がある。お金が入る日もあれば、入らない日もある。その細かい一喜一憂に翻弄されないようになるには、時間がかかる。俺なんか40年もやっちゃっていると、大体読めるようになるのよ。落ち着いたもんよ。凪の心よ。のほほほ~~~。

 

身の丈にあった、正直な商売がいい。かっこうつけた商売をやっていたところは、みんな潰れちゃったよ。(わりとさびれた地域です)おじさんはその割に周囲の店舗を「ライバル」ではなく「仲間」と感じるようで、新しい飲食店の店長さんが慕って、よくおじさんのところに来ていました。

 

さて、もう一人自営業の師匠がいます。義母です。親戚経営ですったもんだあった実父の会社を、自腹と、足りない分は旦那に無心して立て直し、株の所有や建物の所有の一部、親戚のものだったものを結構な高値で買い取って、ようやく自分の手元に資本を一本化した義母です。

 

こういう様を見ていると、場所を借りるのに「安いから」「無料で提供してくれると言ったから」などの目先の理由で親戚縁者を頼るのは、かえって後々お互いに不幸になりやすいのかもなあ…と思ったりします。

 

自営業が長続きするコツは、できるだけ恒常的な支出を減らすこと。その最たるものは、場所代ですよね。絶対的に外に場所を借りるより、自宅がいいとは思う。

 

だけど、今娘が習っているくもんの教室から自宅が近いので、例えば違うお教室…ピアノとか、絵画とか、食い合いになりにくい教室を開くならまだしも、同じ公文はないなあと。

 

そんな感じで逡巡しながら、もうすぐ実母が長い現役生活を引退するので、そして趣味のない人なので、時々手伝わせながらお教室ができたら、…まあ実入りは少ないですが、実両親がこの世を卒業する少しの間、わりあい楽しく暮らせるだろうなあ、という目算もあります。

 

やっぱり子供って、いいです。年をとると老人だけの世界に塞ぎがちになるので、そこにひっきりなしに子供の声がしているだけでも、いいかなと。(我が家のメンバーは)

 

本当は自宅がいいんだけど。とりあえず場所問題は保留にしながら、春休みにてこでも着替えない我が子と戦ってきます。

 

まあ義母にしてみたら、とっとと占いを勉強して、教えられるようになんなさいよ!って事なんでしょうが^^;