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やわらかい ぱん

いつか絵本にまとめたいブログ

葬式のくわっちー

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沖縄の祖母の葬式を思い出しています。親戚や近所の人やゆかりの人が次から次に自宅に集まり、1週間くらい細く、あるいは太く長く人が来る。

 

それに出す料理がどうやら決まっているようで、確か3種類くらいあった。昆布と、こんにゃくと、…肉だったかなあ…。

 

親戚の女性たちは、タッパーをもってお線香をあげにきていた。みな、この3種類の料理を作ってきていた。そしてその、おそらく微妙に違うだろう味付けの同種類の料理を、へいへいと一つの鍋に入れる…。

 

線香あげたりしながらエプロンをしめ、タッパーの中身を鍋に投入したり、「~しましょうね」と言って、お皿に料理を盛っていったり、それをお客さんに出したりする。

 

ちなみに全体を指揮する人はいない。全体を把握している人もいないのがミソだと思う。皆それぞれ、周囲を見ながら、自分ができそうな仕事をはじめる。その際何となく「~しましょうね」と、人を誘うでも、リマインドするでもないようなあるような言葉を放って。

 

ある人は洗い物をし、ある人は盛り、ある人は運び、ある人は皿を拭き、ある人は恋バナをし、ある人は祖母の棺桶にもたれてゲームボーイをし、ある人はそこに腰かけて食べ。

 

客間を見ると、直接は血のつながりのない祖父の弟であるおじさんが、お酌をしていたのか、真っ赤っかになってふいーっと饅頭みたいにやや潰れて座っていた。

 

みんな親戚が当たり前に同じ料理を作ってきていたので、決まった料理があるのかと検索したのだけど、出てくる料理が祖母の葬式のものと違った。さらに「お酒は出さない、飲まない」という記事もあった。が、うちはめちゃめちゃ飲んでた。昼間っから飲んでいた…。

 

お客が十分に飲み食いすると、帰って行く。早く帰る人もいるし、長く客間にいる人もいる。そして下げた料理で手を付けていないものは、次の皿へそのまま乗せられていくという。

 

余った料理をそのまま食べたりもする。おなかすいてる?これ食べちゃいなさい、と、そのまま余り飯を渡されたりもする。口内細菌を共有するわたしたち。

 

棺桶に寝かせられた祖母。そこに腕をついて、死体と見つめあう形で何も気にせずゲームボーイにいそしむ小6のいとこ。

 

初めて食べた、かるかん、くんぺん、花ぼうろ?いろいろなお菓子たち。ちなみにかるかんは鹿児島名産なのか、沖縄名産なのかよく分からない。母は沖縄だと思い込んでいる。

 

祖母の葬式はよく覚えている。が、祖父の葬式を覚えていない。理由を旦那が覚えていた。

「だって出産の2週間前で、産院から1時間以内にいろって言われていたから…。」

 

そうだった。祖父は娘が生まれるすぐ前に亡くなったんだった。それで飛行機に乗ることが不安で、行けないのだった。きっと祖父は分かってくれると甘えて判断したんだった。で、忘れていたという。

 

ごめーん…。

 

いつか墓参りしようねと旦那が言ってくれた。