やわらかい ぱん

いつか絵本にまとめたいブログ

故人の思いに会いに行く。 藤子・F・不二雄ミュージアム

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「一生に一度は読んだ子供の心に残る傑作を描きたい。」

 

子供も楽しめる沢山のしかけのある美術館でした。が、子供時代と、大人になってからでは、味わいが違うだろう美術館でもありました。

 

小さい時から見てきた、数々の藤子作品。その裏側の、氏の気配を感じる美術館でした。

 

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書斎を展示したコーナーがあるのですが、頭上までずっと書棚。そこに模型の箱があったり、頭上を模型電車が走っていた。

 

無邪気な少年のような部屋。だけど、家族の中で仕事部屋を与えられたのは、おそらく氏だけだっただろう。奥さんは?きっと部屋がなかったに違いない。憧れると同時に、その時代、自分がもし氏だったら、おそらく女性というだけで、物作りをするという世界からは、今よりうんとうんと遠い距離、離されていただろうと感じる。諦めるほどに。

 

生涯氏を支えたという、手塚治虫の言葉

「しっかりとしたタッチで将来が楽しみです」。

男同士の社会は、何処か同性愛的とも聞く。そこに女性の立ち入る隙はなく、憧れると同時に、はじかれたような寂しさも感じる。そして、同じようにと自分を鼓舞してはいけない、とも、長い人生学んだ。

 

殆ど修正のない、職人的な原稿。ペンとインクとトーンで作られた原稿。私はこれに憧れて、随分Gペンやカブラペンに苦労をしたなあ。トーンは貼るのが得意で、トーン職人と友人から言われた。今じゃその作業はすべてPCで行われる。刷新できることを、ついていくことを良しとしていたが、もうそろそろ中年だし、言ってもいいだろう。私は、手の作業の方がずっと好きだ。

 

見ながら、決してどす黒くはないのですが、色々なことを目まぐるしく感じた。

 

それでもやっぱりとても暖かい気持ちに常に縁どられて、展示を回っていたのは、高度成長期、子供の頃から沢山見て、いつも身近にあってくれた藤子・F・不二雄ワールド。ありがとう、という気持ちが一番だった。

 

そして氏の言葉。

「一生に一度は読んだ子供の心に残る傑作を描きたい。」

何だろう、じんわり込み上げるものがあった。その優しさが、自分にも届いていたという実感だろうか。 

 

ドラえもんマニアの娘4歳による、写真報告

のび太ジャイアンADHDの典型2パターンとも言われているそうで。娘は少々ですが、父から受け継いだ由緒あるADHD特性があり、物心つくと同時に、ものすごくドラえもんにはまりました。

 

プリキュアより、ドラえもん

 

中でものび太君は他人とは思えないらしく、一時「王子様はのび太君」。ダメダメ君でも、動物や小さい子に底抜けに優しい彼に、自分と似たものを感じるようです。そう、ADHDは底抜けに優しい。ついうっかり自分の事を忘れるくらい優しい…。

 

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登戸駅、バスを待つ足型。一つだけ違うよ。

 

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駅からミュージアム専用送迎バスが出ています。(有料)

 

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シートやつり革、行き先表示に藤子・F・不二雄キャラクターが。車内あちこちにリスペクトするドラえもんがいて、興奮する娘。

 

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降車ボタン。実際行き先がミュージアムのみなので、使わないんですけどね。

 

娘が押す押すいい、ミュージアムに到着のアナウンスが流れた時に「押していいよ」と言ってみる。

 

ぎゅうと押すも、ピンポーンという音すら鳴らず。困惑した気持ちを、そのまま飲み込む4歳児。

 

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ミュージアムの壁面。ドラえもんの目が覗いています。

 

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小窓がいくつかあり、中にはフィギュアが。のび太君、暗記パン食べています。(娘にカメラを渡したら、のび太君を撮影)

 

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ミュージアム内。館内は撮影禁止ですが、屋外は撮影OKのようです。雑木林の斜面に、何かいる。

 

「あ、わんわんこ いっせい!」

超マニアな娘。

 

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のび太と恐竜。

 

このほかにも、ドラえもんで馴染みのアイテムがいくつもありました。

 

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どこでもつれてけ~

 

 

ミュージアム・カフェ

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カフェは整理番号をもらって、順番に案内されるスタイルでした。

 

ミュージアムに到着して、すぐに整理券を取りに行きました。呼ばれるまでに1時間ほど。その間に展示を見て回りました。

 

ラテアートは数種類あり、どれが来るかはお楽しみ。写真はホットココアです。1杯620円と、ちょっとお高めではあります。(その分、入館料が大人1000円と、良心的です。)

 

フィギュアは一人3体までと言われるほど人気の彼

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 きれいなジャイアン

 

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ミュージアム・ショップで彼のフィギュアはお一人様3体まで。人気者です。

 

ミニシアターも面白かった

子供と一緒に見られる、ベンチ型のシートです。

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始まってすぐ、とあるキャラクターのおっちょこちょいがさく裂。娘はもう、悪い予感しかしなく、母にしがみついて隠れていました。

 

旦那は睡眠タイム。え、映画、面白かったけど…。15分程度の短く、ぎゅっと詰まったお話でした。後ろの方の子供が「はやすぎるよ~」と嘆いていました。

 

娘は初めて見たコロ助に夢中に。

 

 

藤子・F・不二雄ミュージアム。子供も大人も楽しめる美術館でした。また時期を改めて、娘が何か夢を持ち、歩き出そうとした頃に来たら、また見方も変わるんじゃないか。

 

開く度に違う側面を見せてくれる詩集のような美術館でした。

 

(思い入れのあまり、たったこれだけの記事に3時間もかかってしまった…orz)